【1月14日 AFP】ロシア政府が予定通りと断言する中、2014年ソチ冬季五輪の開催準備に遅れが生じていると、13日、地元紙が報じた。

 ロシア紙ベドモスチ(Vedomosti)は、5日にソチ(Sochi)で行われた非公開会談の中で、ロシアのドミトリー・コザック(Dmitry Kozak)副首相がドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領に対し、個人投資家の工事への融資問題や組織問題により、冬季五輪のために建設が進む393の建築物のうち、76あまりの建築予定が遅れていると伝えたと報じた。

 また、同紙は政府関係筋の話として、一時は建設スケジュールの遅れに怒りを露わにし、責任者に刑事責任を負わせるとの提案に同意したメドベージェフ大統領が、最終的に責任者に罰金等の行政処分を科すとの結論に落ち着いたと報じている。

 中でも、ボブスレーとリュージュの開場と開幕式を行う会場のアリーナの遅れが最も深刻だと記事は伝えている。

 ロシアにとってソチ冬季五輪は旧ソビエト連邦(Soviet Union)の崩壊以来初の最大級の国際的イベントとなるが、山に囲まれたソチにいちから施設を建設するという困難な問題に直面している。

 長らく、全て予定通りに終了すると主張してきたロシア政府と国際オリンピック委員会(International Olympic Committee、IOC)だったが、時間的余裕がないことを認めている。

 メドベージェフ大統領は5日の公式会見が非公開になる前に、ロシア政府が深刻な問題を抱えているとほのめかした。

 ロシア政府はウェブサイト上に、「融資問題やその他の問題のため、作業速度は残念ながら均一ではない。多くの場合は単純に作業組織の問題だ」とするメドベージェフ大統領のコメントを掲載している。(c)AFP