【9月29日 AFP】10月2日にフランス・パリ(Paris)郊外のロンシャン競馬場(Longchamp Racecourse)で行われる、競馬の第90回凱旋門賞(90th Prix de l'Arc de Triomphe、芝2400m)で、日本の競馬ファンは日本馬の初優勝が実現することを望んでいる。

 1969年の初参加以来、日本馬は10頭が参戦し、1999年の第78回大会ではエルコンドルパサー(El Condor Pasa)が、2010年の第89回大会ではナカヤマフェスタ(Nakayama Festa)がそれぞれ2着に入った。

 日本中央競馬会(Japan Racing AssociationJRA)のソウマ・シンゴ氏は、「2位入賞は何の意味もありません。凱旋門賞制覇は日本人の夢なのです。私たちは毎年出走馬を送り出せるように努めています。昨年はあと少しのところで優勝できるはずでした。今年こそは優勝したいです」とコメントしている。

 今回、日本からはナカヤマフェスタとヒルノダムール(Hiruno D'Amour)の2頭が参戦する。ドバイ・ワールドカップ(Dubai World Cup 2011、オールウェザー2000m)で日本馬として初優勝を遂げたヴィクトワールピサ(Victoire Pisa)は、けがのため欠場となっている。

 2頭は、凱旋門賞の前哨レースであるフォワ賞(Prix Foy、芝2400m)に出走し、ヒルノダムールは2位、ナカヤマフェスタは4位に入賞した。

 ヒルノダムールを管理する昆貢(Mitsugu Kon)調教師は、フォワ賞で優勝したサラフィナ(Sarafina)ついて、「凱旋門賞の本命馬だが、(フォワ賞で)彼女がしたような駆け上がりは大変だったと思う。次走では形勢逆転に期待できるはず」と、サラフィナが弱点を見せたと語り、ヒルノダムールの勝利を信じている。

 一方、エルコンドルパサーとナカヤマフェスタを凱旋門賞で2位に導いた経験を持つ二ノ宮敬宇(Yoshitaka Ninomiya)調教師は、2010年11月に開催された第30回ジャパンカップ(30th Japan Cup)で14着に終わって以来、フォワ賞が初のレースとなったナカヤマフェスタの可能性に期待している。

 「ジャパンカップ以来、調教だけを行ってきた。この出走が必要だった。日本から到着して疲れていたナカヤマフェスタのコンディションを考えると、彼を引き締める必要が大いにあった。雨が降っているが、青空が広がっているような気持ちだね」

(c)AFP/Pirate Irwin

【関連記事】
ワークフォース2冠達成 ナカヤマフェスタは2着、凱旋門賞
ヴィクトワールピサ、日本馬として初優勝 ドバイWC