【3月25日 AFP】(写真追加)北京五輪採火式が24日、古代五輪発祥の地、ギリシャのオリンピア(Olympia)で行われた。

 式典中、劉淇(Liu Qi)北京五輪組織委員会(BOCOG)会長の演説中に周辺警備を突破した男3人が会場に乱入する騒ぎがあった。

 乱入した男のうち1人は「人権を踏みにじる国をボイコットせよ」と書かれた旗を広げ、別の1人は「フリーダム(自由)」と連呼し、もう1人は劉会長のマイクを奪おうとした。3人は警備員に排除された。

 3人のうち1人は国際人権団体「国境なき記者団(Reporters Without BordersRWB)」メンバーのフランス人男性だったという。

 一方、国際五輪委員会(International Olympic CommitteeIOC)のジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長は、式典前の記者会見で、「世界の主要な政治指導者はボイコットを望んでいない。ボイコットの機運はない」と述べた。

 ロゲ会長は式典では、北京五輪が中国と世界がお互いに学び、発見し、尊重し合う機会となるよう期待すると述べた。

 北京五輪の聖火リレーでタイのランナーに選ばれていた環境保護活動家ナリサラー・ジャクラポン(Narisa Chakrabongse)さんは、中国チベット(Tibet)自治区での暴動鎮圧に抗議して、参加を辞退している。

 オリンピアで採火された聖火は、史上最長となる130日間で13万7000キロをリレーされる。3月31日に北京(Beijing)に運ばれた火の一部は、5月上旬に世界最高峰チョモランマ(英語名・エベレスト、Mount Everest)山頂に上った後、6月19-21日にチベット側に下山する。(c)AFP/John Hadoulis