【8月1日 AFP】日本相撲協会(Japan Sumo Association)は1日、仮病疑惑で問題となっている第68代横綱・朝青龍(Asashoryu)を9月9日から23日まで開催される秋場所と11月11日から25日まで開催される九州場所の出場停止と、4ヶ月間の減棒30%、さらに九州場所の千秋楽まで謹慎処分に科すことを発表した。

 腰の痛みを訴えて夏巡業休場を求めるため医師の診断書を提出していた朝青龍は、母国モンゴルで行われたチャリティーイベントでサッカー元日本代表の中田英寿(Hidetoshi Nakata)氏と共にサッカーを楽しんでいるところを日本のテレビ局に報道され、元気に走り回る映像は批判の的となっていた。

 この処分は、日本の国技となる相撲が現在のシステムを導入して以来最も重い罰則となり、日本相撲協会のスポークスマンは「彼は横綱でありながら軽率な行為を行った」と処分の正当性を強調した。

 前代未聞となる横綱の仮病疑惑を受けてモンゴル大使館は、日本相撲協会に対し「朝青龍は、怪我の処置を行う為にモンゴルに帰ると我々に話しました。我々はモンゴル国内でも英雄となっている朝青龍が子供たちと接する場を持ちたかったので、彼に対してイベントに参加するように半ば強制的にお願いしました。我々はこのような大事件を引き起こしたことで日本相撲協会と横綱・朝青龍を悩ませたことに謝罪します」と声明文を発表し、モンゴル政府にも非があることを主張した。

 伝統を持つ相撲の力士たちは、慈善イベントなどに頻繁に参加することになっており、31日には新潟県中越沖地震で被災地となった柏崎を訪問し、各避難場所で無料の食事を振舞うなど震災に遭った人々を勇気づけている。(c)AFP/Miwa Suzuki