【10月29日 AFP】2011年ラグビーW杯ニュージーランド大会(Rugby World Cup 2011)で日本代表を率い、年内での退任が決まっているジョン・カーワン(John Kirwan)ヘッドコーチ(HC)の同W杯での外国出身選手の起用に批判が上がっている。

 カーワンHCへの批判が29日に同W杯の総括を行った日本ラグビーフットボール協会(Japan Rugby Football Union、JRFU)の理事会内で上がったことを、同協会の矢部達三(Tatsuzo Yabe)専務理事が明らかにした。

 ブレイブ・ブロッサムズ(Brave Blossoms)の異名を持つ日本は、ニュージーランド大会でA組に入り、優勝したオールブラックス(ニュージーランド)、準優勝したフランス、そしてトンガに敗戦を喫し、カナダとは引き分けて3敗1分けの最下位に終わっていた。

 矢部専務理事は、同理事会での総括の内容を明かした中で、出席した数人からチームに外国出身選手が多かったとの指摘があったとしている。

 カーワンHCは、過去最多となる10人の外国出身選手(内5選手は日本国籍を取得済み)を代表に選出し、1991年イングランド大会のジンバブエ戦以来となる勝利を狙ったカナダ戦ではその中から7選手を先発起用した。カーワンHCは、日本で開催される2019年ラグビーW杯(Rugby World Cup 2019)に向けて結果を出すために、外国出身選手を起用しなければならないと示唆していた。

 2011年12月で5年間の契約が終了するカーワンHCは、すでに退任を発表している。

 また、矢部専務理事は、理事会でカーワンHCの後任候補に具体的な名前は挙がらなかったとしたものの、新たなHCやスタッフを選出するための委員会を設置したことを明かしている。

 しかしながら、協会の複数の理事の話として、2003年ラグビーW杯でワラビーズ(オーストラリア)を率い、現在はトップリーグのサントリー・サンゴリアス(Suntory Sungoliath)で指揮を執るエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)HCが後任候補に挙がっていると報じられている。(c)AFP