【7月31日 AFP】陸上・女子走り高跳びで世界王者に2度輝いたクロアチアのブランカ・ブラシッチ(Blanka Vlasic)が30日、足の負傷のため第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)を欠場すると発表した。

 29歳のブラシッチは、2012年に行ったアキレス腱の手術の影響により、ロンドン五輪欠場を余儀なくされていたが、約20か月の欠場から復帰した5月のダイヤモンドリーグ2013(IAAF Diamond League 2013)第3戦、ニューヨーク大会で優勝を飾り、復調を見せていた。

 2007年と2009年の世界陸上で金メダル、2011年大会では銀メダルを獲得しているブラシッチは、足の痛みの原因に関係なく、状態を悪化させる危険を冒したくないと述べている。

 ブラシッチは自身のウェブサイトで、「(7月19日に行われた)ダイヤモンドリーグのモナコ大会が終わってから、足の痛みがさらに強くなり、その後ほかの大会にも出場しましたが、まだ痛みが残っています」とコメントした。

「これは明らかに、しばらく競技を控え、完全に回復させるべきだというサインだと思います。モスクワで跳ぶにはあまりにも危険ですし、将来を脅かすだけにしかなりません。そんなリスクは冒したくありません」

 ブラシッチの欠場により、8月9日に開幕する世界陸上はさらに有力選手が減ることとなった。

 すでに男子800メートルでは、ロンドン五輪を世界新記録で制したデビッド・ルディシャ(David Lekuta Rudisha)のけがによる欠場が決まっており、 男子100メートルでは、ドーピング検査で陽性となったタイソン・ゲイ(Tyson Gay、米国)と元世界記録保持者のアサファ・パウエル(Asafa Powell、ジャマイカ)も出場しない。(c)AFP