【7月22日 AFP】国際五輪委員会(International Olympic CommitteeIOC)は21日、英ロンドン(London)で理事会を行い、2000年シドニー五輪の陸上・男子4×400メートルリレーの金メダルを正式にナイジェリア代表に与えることを決定した。

 同種目は米国代表が優勝していたものの、チームの一員だった故アントニオ・ペティグリュー(Antonio Pettigrew)氏が同時期にドーピングを行っていたことを告白したため、米国は失格となっていた。

 この結果、ナイジェリアが金メダル、ジャマイカが銀メダル、バハマが銅メダルに繰り上がる。

 IOCは声明で「ぺティグリュー氏は2008年8月に失格処分となっていたが、バルコ(Bay Area Laboratory Co-operativeBALCO)社によるドーピングスキャンダルを含む他の選手の調査結果が出るまで、最終決定は先送りされていた。そしてすべての調査が終了したため、順位の繰り上げと賞状の再授与を正式に決定した」と発表した。

 しかしながらIOC理事会は、2004年アテネ五輪の陸上・女子4×400メートルリレーで金メダルを獲得した米国代表のクリスタル・コックス(Crystal Cox)が、2001年から2004年まで禁止薬物を使用していたことを認めた一件では、米国から金メダルを剥奪しなかった。

 IOCはコックスからメダルを剥奪しているものの、チーム全体の処分については国際陸上競技連盟(International Association of Athletics FederationsIAAF)の調査発表を待つとしている。(c)AFP