【11月22日 AFP】陸上・女子棒高跳び選手のイボンヌ・ブッシュバウム(Yvonne Buschbaum、ドイツ)は21日、ホルモン療法を受けるために現役引退を表明し、性転換手術を受けることを示唆した。

 2002年の第18回欧州陸上選手権(18th European Athletics Championships)で銅メダルを獲得している27歳のブッシュバウムは、長期間に及ぶアキレス腱の故障が引退の一因としているが、直ちにホルモン療法を開始するとしており、このことが事実上ブッシュバウムに引退を迫る要因となった。

 ブッシュバウムは、「絶え間ない故障の苦痛が引退を決断した一つの要素ではあるが、決定的な要因は精神の不安定さにある。長期間にわたって私は自分の体が間違った体だという感覚を持っていた。私を知っている人はこのことをはっきり認識していた。自分自身を男性だと感じているのに、女性の体で人生を送らなければならない。この矛盾の年月が緊張を生み、アキレス腱の故障となって表れた。これ以上誤解されたくない。性転換が難しい話題であるという事実は認識しているが、真実をごまかすゲームに巻き込まれたくない。皆さんの理解に訴えたい。私の決定を尊重し、誤った結論を出さないで欲しい」と語っている。

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