【8月21日 AFP】日本国内で圧倒的な人気を誇る女子ビーチバレーの浅尾美和(Miwa Asao)は、ペアを組む西堀健実(Takemi Nishibori)と共に2008年に開催される北京五輪への出場権を目指してこれから厳しい戦いが始まる。北京五輪のビーチバレー出場枠は、世界ランクのトップ24位とされている為、現在世界ランク57位で日本選手の中でも4位となっている浅尾/西堀組は、五輪出場を懸けて厳しい試合が続くことが予想される。

 浅尾/西堀組は、2007年シーズンのワールドツアー・ポルトガル大会で予選を突破するなど今後の活躍に注目が集まっている。予選突破後にインタビューに応じた浅尾は、「ワールドツアーで獲得するポイントは、五輪への出場資格に向けて重要になるのでこれからは出来るだけ多くの試合で勝ちたいです。もちろん、日本ツアーで優勝することも目標です」と語り、五輪出場に向けて全力を尽くすことを示した。

 「ビーチバレー界の妖精」と称される浅尾は、ビーチバレーに限らずファッションモデルやテレビパーソナリティとして多くの活躍の場を持っているが、「(妖精と呼ばれることについて)妖精には汚れのないイメージがありますが、私は他の人より日焼けしているので妖精と呼ばれることに違和感を感じます」と語ると、モデル業を行うことについては「私は筋力を付けることなどを仕事としているので、モデルが務まるか不安です。しかし、私の目標はビーチバレーで勝ち続けることなので仕方ありません」と語るなど、ビーチバレー界でトップになることを第1の目標に掲げた。

 2007年5月に行われたPhiten Japan Tourお台場大会に出場した際には、浅尾を一目見ようと1000人を超す観客が会場に詰め掛け、試合の様子を報道するメディアも約68社となるなど圧倒的な人気を誇っており、浅尾/西堀組も3位に入るなど好成績を残した。また、ビーチバレー人気の上昇を受けて日本ビーチバレー連盟(Japan Beach Volleyball FederationJBVF)は、選手の肖像権を守る目的で試合中に選手を無断で撮影することを禁止するなどの対策を講じているが、お台場大会では1人のファンが撮影した記録画像を破棄しなかった為に警察に強制連行される事態も起きている。JBVFの針谷和昌(Kazumasa Hariya)氏は、お台場大会について「私たちはこれほどまでに多くの観客が来るとは思っていませんでした。五輪が近づくと、出場資格を巡る対戦もあるのでもっと人気は増えるでしょう。今回は300席しか作りませんでしたが、来年は1000席に増やさなければなりません」と語った。

 お台場大会を振り返った浅尾は、日本国内で開催される大会について「私たちが外国のチームと対戦する場合は圧倒的に打たれなければなりませんが、日本の選手と対戦する時には技術的な戦術が必要となるので難しいです。しかし私たちの目標は北京五輪に参加することです」と語った。

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