【7月23日 AFP】イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)は22日、愛知県の豊田スタジアム(Toyota Stadium)で、Jリーグ1部(J1)の名古屋グランパス(Nagoya Grampus)と親善試合を行い、3-1で勝利した。

 かつてグランパスで指揮を執っていたアーセナルのアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督にとって古巣との戦いとなったこの対戦。アーセナルのオリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)が先制点を挙げ、今回のアジア遠征3試合で6得点目を記録した。

 ジルーの先制弾の後アーセナルは、宮市亮(Ryo Miyaichi)がPKから、加入後初となるゴールを決めると、後半にセオ・ウォルコット(Theo Walcott)の追加点でリードを広げた。

 一方、グランパスは矢野貴章(Kisho Yano)が後半に唯一の得点を決めて、チームを沸かせた。

 ベンゲル監督は試合後のインタビューで、「ほとんど満席で、言うまでもなく特別な試合だった。我々は特に前半に素晴らしくスムーズなプレーを見せたと思う。多くのチャンスも作ったし、とても面白い試合となった」と振り返った。

「後半はペースを保つことはできたものの、少しまとまりを失った。何はともあれ興味深い対戦だった」

 来日前に臨んだインドネシア・ドリームチーム(Indonesia Dream Team)、そしてベトナム代表との2試合で合計14得点を挙げたアーセナルは、4万2919人のサポーターが集まった豊田でも勢いを止めなかった。

 キックオフからわずか3分、アーセナルはトマス・ロシツキー(Tomas Rosicky)のクロスをジルーが頭に合わせ、グランパスのGK楢崎正剛(Seigo Narazaki)を破って先制する。

 前半26分にはグランパスの田中マルクス闘莉王(Marcus Tulio Tanaka)がペナルティーエリア内でハンドを犯すと、先発出場していた宮市がPKを成功させ、アーセナルのリードを2点に広げた。

 また、試合中に何度もグランパスにとって脅威となったウォルコットが後半10分、16歳のゲディオン・ザレラム(Gedion Zalalem)からの豪快なパスから楢崎を超えるループシュートで3得点目を決めた。

 アーセナルの快勝で終わった親善試合だが、後半27分には矢野が右サイドの高いクロスからアーセナルGKのルカシュ・ファビアンスキ(Lukasz Fabianski)を破るヘディングシュートを決めて、グランパスに1点をもたらした。

 グランパスのドラガン・ストイコヴィッチ(Dragan Stojkovic)監督は、「我々は最後まで諦めなかった。試合が終了するまで、2得点目を挙げようと頑張った」と話した。  同監督は、現役時代にベンゲル指揮下のグランパスでプレーした経験を持つ。

「思い出に残る1日、思い出に残る試合だった。もちろんアーセナルは満足していることだろう」と同監督は語った。

 今季、9シーズンぶりのタイトル獲得を狙っているアーセナルは、26日に埼玉で浦和レッドダイヤモンズ(Urawa Red Diamonds)と対戦する。(c)AFP/Shigemi Sato