【12月22日 AFP】英公訴局(Crown Prosecution Service、CPS)は21日、クイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queens Park Rangers、QPR)のアントン・ファーディナンド(Anton Ferdinand)に人種差別発言をしたとして、チェルシー(Chelsea)に所属するジョン・テリー(John Terry)を起訴すると発表した。

 10月23日に行われたチェルシーとQPRの試合で、アントン・ファーディナンドに対して人種差別発言を行った疑惑が持たれているテリーは、2012年2月1日に治安判事裁判所への出廷が求められている。

 ロンドン検察庁のアリソン・サンダーズ(Alison Saunders)長官は、「目撃証言などから慎重に調査した結果、十分な証拠が得られたと確信しています。テリーには公平に裁かれる権利があります。裁判に影響を及ぼすような偏見を含む報道がされてはなりません」と語った。

 起訴を受け、テリーは「このような判断が下されたことを残念に思う。断じて人種差別発言はしていないが、信じてくれない人がいて悲しい」と声明を発表した。

 チェルシーはテリーの全面的サポートを約束しており、アンドレ・ビラス・ボアス(Andre Villas-Boas)監督は、「どのような結果でも、私とチームは彼を支えるつもりだ。私たちは彼の人間性とその価値を知っている」と話した。

 テリーは22日に行われるイングランド・プレミアリーグ第17節、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)とのロンドンダービーに出場するとみられている。

 イングランドでは20日にも、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のパトリス・エヴラ(Patrice Evra)に人種差別発言をしたとして、リバプール(Liverpool FC)のルイス・スアレス(Luis Suarez)に8試合の出場停止処分が科されている。(c)AFP

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