【6月10日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、アーセナル(Arsenal)が主将のセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)の移籍引き止めを断念したと、9日、スペイン・バルセロナのムンド・デポルティーボ(Mundo Deportivo)紙が報じた。セスクは、スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)への移籍の可能性が見込まれている。

 アーセナルのアーセン・ベンゲル監督(Arsene Wenger)が、イングランド以外のクラブチームに移籍することを条件にセスクに移籍を許したと伝えた同紙だが、「両クラブの交渉は一筋縄には行かないだろう」としている。

 一方、同国のスポルト(Sport)紙は「アーセナルはセスクの移籍は不可避だと強く考えている」とし、アーセナルがセスクの移籍金を最高で5000万ユーロ(約58億円)に設定していると報じている。

 ベンゲル監督は5月、セスクを残留させるために、前年に続いて今夏の移籍市場でもFCバルセロナを寄せ付けないと述べていた。2003年にFCバルセロナの下部組織から16歳だったセスクを獲得したアーセナルは、2010年にセスクについてのFCバルセロナからの移籍交渉申し入れを退けている。

 セスクは昨年、「僕はバルサ(FCバルセロナの愛称の一つ、Barca)のサポーターだ。祖父やおじ、いとこと同じようにソシオの会員だ。本当に小さいころから彼らのカラーを愛しているし、カタルーニャ人さ。けれども、僕はアーセナルの主将で、アーセナルの選手の1人だ。そこで選手となって、人間としても成熟した」と語っている。(c)AFP