【2月5日 AFP】スポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for Sport、以下CAS)は4日、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)とフランス・リーグ1のランス(RC Lens)がガエル・カクタ(Gael Kakuta)をめぐり対立していた問題で、チェルシーに科されていた制裁措置を解除した。

 ランスからの申し立てを受けた国際サッカー連盟(FIFA)は2009年9月、カクタの移籍は違法であるとの裁定を下し、チェルシーに16か月間の選手獲得禁止処分を下していた。しかし、チェルシーの上訴を受けたCASは、カクタとランスの契約は無効であり、チェルシーに責任はなかったと、2クラブおよびFIFAが合意したと発表した。

CASは「新たな証拠を踏まえた結果、FIFAの調停機関(DRC)がチェルシーFCと選手に対して科した制裁措置は解除されなければならない。CASは本日(4日)、チェルシーFC、RCランス、フランス人選手ガエル・カクタによって達した合意に批准し、FIFAも関与したこの仲裁手続きを終了させる」と声明を発表し、和解の詳細は明らかにしなかった。 

 また、FIFAがカクタに対して科した4か月の出場停止処分も今回の裁定により解除されている。

 CASは、FIFAの裁定にチェルシーが上訴したことを受け、選手獲得禁止処分を2010年1月の移籍市場のため一時凍結していた。

 カクタは2007年に15歳でチェルシーへ移籍。ランスは、自チームで育成した若手選手をチェルシーがその富を使って「盗んだ」とFIFAに申し立てを行っていた。(c)AFP