【5月3日 AFP】11-12スペイン1部リーグは2日、延期されていた第20節延期分の試合が各地で行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は3-0でアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)に勝利し、4シーズンぶり32度目となる優勝を飾った。

 この試合に先駆けて行われた一戦で、2位FCバルセロナ(FC Barcelona)がカルレス・プジョル(Carles Puyol)の1点とリオネル・メッシ(Lionel Messi)のハットトリックでマラガ(Malaga CF)に4-1と大勝したため、レアル・マドリードは勝利が必須だった。

 前半11分、ビルバオのハビ・マルティネス(Javi Martinez)のハンドでペナルティーキック(PK)を獲得したレアル・マドリードだったが、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)のシュートはゴールキーパー(GK)ゴルカ・イライソス(Gorka Iraizoz)に阻まれた。ロナウドはバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との欧州チャンピオンズリーグ2011-12(UEFA Champions League 2011-12)準決勝第2戦のPK戦に続くPK失敗となった。

 しかし、前半16分にゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)、同20分にメスト・エジル(Mesut Ozil)が得点して2点のリードを奪い前半を折り返したレアル・マドリードは、後半5分にロナウドがリーグ通算44点目となるゴールを決めて勝利を収め、残り2試合を残してジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督に4カ国目でのリーグ優勝をプレゼントした。

 優勝争いを繰り広げていたバルセロナの4連覇を阻止したモウリーニョ監督は、指揮官就任2年目で自身初となるスペインリーグ制覇を果たした。

 再び試合後の会見に姿を現さなかったモウリーニョ監督だが、オフィシャルクラブTVのレアル・マドリードTV(Real Madrid Television)でインタビューに答えた。

 49歳のモウリーニョ監督は、「シーズンを通してなにも貰えていなかったから、素晴らしいタイトルだ。最初から最後まで戦い、すさまじい戦いをした選手達は優勝に値する。ポルトガル、イタリア、イングランドのクラブでタイトル獲得の経験があるが、このタイトルが今までで1番難しかった。3連覇を達成しているバルセロナも、われわれがそれに値するとは承知している」と話した。

 一方、マラガ戦でハットトリックを達成したメッシは今季公式戦での通算得点数を68に伸ばし、1972-73シーズンに当時ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に所属していたゲルト・ミュラー(Gerd Muller)氏の1シーズン67得点の記録を破った。

 偉業を成し遂げたメッシだが、チャンピオンズリーグ2011-12準決勝第2戦のチェルシー(Chelsea)戦では勝利を左右させる重要な場面でPKを外しており、失敗の重みは新記録を樹立した今も影を落としている。(c)AFP/Dermot Ledwith