【7月24日 AFP】スペイン・リーガエスパニョーラ1部のFCバルセロナ(FC Barcelona)は23日、「リオネル・メッシ(Lionel Messi)を五輪に出場させない決定は変わりない」との見解を示し、23歳以下の選手の北京五輪への派遣を要求する国際サッカー連盟(Federation Internationale de Football AssociationFIFA)の通達を受け入れなかった。

 FIFAのジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長は、各国サッカー協会に対して23歳以下の選手を五輪に派遣することが義務であるとする内容の通達を出したことを明らかにしている。

 FCバルセロナの広報担当者はAFP通信(Agence France-Presse)に対し、FIFAの通達によって「何も変わらない」とし、メッシは8月の欧州チャンピオンズリーグ2008-09(UEFA Champions League 2008-09)予備戦3回戦出場のためチームと行動を共にすることになる、と伝えた。

 これまでにメッシは、五輪連覇を狙うアルゼンチン代表に貢献したいと思っていることを再三にわたり表明してきたが、FCバルセロナはチャンピオンズリーグ予備戦にメッシが必要であるとし、メッシの五輪への派遣に難色を示してきた。

 北京五輪でのサッカーは8月6日に開幕し、23日に決勝が行われるが、チャンピオンズリーグ予備戦3回戦の第1戦は8月12、13日に行われることになっている。

 FCバルセロナはスペインサッカー連盟(Real Federacion Espanola de FutbolRFEF)から五輪に選手を派遣する「義務はない」と伝えられ、支持を得たことを明らかにした。また、サッカー欧州クラブ協会(European Club AssociationECA)の会長を務めるカール・ハインツ・ルンメニゲ(Karl-Heinz Rummenigge)氏も、RFEFと同様の意見を持っていることを明らかにしている。

 メッシは現在、新シーズンに向け26日までの予定でスコットランドで行われているFCバルセロナのトレーニングキャンプに参加している。

 FCバルセロナは、24日にスコットランド・プレミアリーグのハイバーニアン(Hibernian)と、26日に同ダンディー・ユナイテッド(Dundee United)と親善試合を行う。

 ブラジル代表のジエゴ・リバス(Diego Ribas)を抱えるヴェルダー・ブレーメン(Werder Bremen)など、いくつかのドイツ・ブンデスリーガのチームもFCバルセロナと同様の問題を抱えている。

 ブラッター会長は通達の中で「23歳以下の選手に五輪出場を許可することは全てのチームにとって義務である。北京五輪はFIFAの公式日程ではないが、それが選手を派遣する義務がクラブにないことを意味しているわけではない」としている。(c)AFP