【9月26日 AFP】スペイン・リーガエスパニョーラ1部のFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するロナウジーニョ(Ronaldinho)がチームから移籍するのではないかという憶測がスペイン中に騒動を巻き起こしている。

 ロンドンからはプレミアリーグのチェルシー(Chelsea)がロナウジーニョ獲得の為に7000万ユーロ(約113億円)を用意しているという情報が流れ、スペイン国内の新聞は直にも移籍するのではないかと予測している。国内のメディアは、2005年の国際サッカー連盟(FIFA)年間最優秀選手であるロナウジーニョの非難にさらされているピッチ外での問題に、バルセロナ側が辟易しているとも報じている。22日に行われたセビージャ(Sevilla)戦を公式には怪我のため欠場したロナウジーニョは、深夜におよぶ夜遊びを17日に非難されてからは目立った行動をとってはいない。また、24日には練習を休み、27日に行われるサラゴサ(Zaragoza)戦の欠場も確実と見られている。

 バルセロナのホアン・ラポルタ(Joan Laporta)会長は「我々は(ロナウジーニョの)ベストフォームを取り戻すための手助けをしている。彼が孤立していることを感じることはない。」と語り、さらにACミラン(AC Milan)やチェルシーからロナウジーニョへの「正式なオファーを受け取って」はいないと語った。また、フランク・ライカールト(Frank Rijkaard)監督は、「不公平だ。人々は(ロナウジーニョがチームにもたらした)とてつもない価値を忘れてしまっている。今のチームがあるのは彼のおかげだ。我々がそうであるように、彼だって人間だ。彼の感覚が戻れば、またこれまでのようなプレーを見せてくれるだろう。彼はチームにとって重要な選手だ。」と、批判は不当であり移籍の可能性も無いと語った。

 しかしながら、ロナウジーニョにはクラブの1部の幹部から「最後通告」が伝えられたという報道もあり、ロナウジーニョは「変われなければ、路頭に迷う羽目になる」とマルカ(Marca)紙は現地25日に伝えている。また、同紙は「疑う余地無し」とバルセロナが冬の移籍市場か2007-2008シーズンの終了後にもロナウジーニョを手放すと報道している。

 本拠地カンプ・ノウ(Camp Nou)でのファンからのあざけりや、かつてバルセロナに在籍していたヨハン・クライフ(Johan Cruyff)氏の批判もあるが、ロナウジーニョにはバルセロナの選手たちからの支持がある。22日のセビージャ戦で2ゴールを決めたリオネル・メッシ(Lionel Messi)はそのゴールをロナウジーニョに捧げ、またジャンルカ・ザンブロッタ(Gianluca Zambrotta)は、ロナウジーニョが最近もしたであろう試合の48時間前の飲酒に何の問題も無いと擁護している。(c)AFP/Gilbert Grellet