【6月23日 AFP】スペイン・リーガエスパニョーラ1部のバルセロナ(Barcelona)は、イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)に所属するフランス代表FWのティエリ・アンリ(Thierry Henry)との移籍契約が合意に達したと、クラブの広報担当者が明らかにした。移籍金は約2400万ユーロ(約40億円)とみられるが、契約期間が4年間であるここは関しては同広報担当者は否定している。

 AFP通信に対し「契約期間についてはまだ確認されていない。また移籍に関する話し合いはロンドンでバルセロナの財政部門の最高責任者であるフェラン・ソリアーノ(Ferran Soriano)副会長とアーセナルのアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督との間で行われた」と広報担当者は語っている。

 スペインのラジオ局カデナ・セール(Cadena Ser)は、クラブ関係者の話として契約合意を報じ、またバルセロナに拠点を置くエル・ムンド紙(El Mundo)も契約が交わされたことを報じ、またアンリが現地24日に入団発表のためにバルセロナに到着し、25日メディカルチェックを受けることを合わせて報じている。

 惜しくもレアル・マドリード(Real Madrid)にリーグ優勝をさらわれたバルセロナは1年以上に亘ってアンリを追いかけ続けてきた。そして2007-08シーズンは、アンリを前線でサミュエル・エトー(Samuel Eto’o)やロナウジーニョ(Ronaldinho)やリオネル・メッシ(Lionel Messi)らと並べて起用することが予想される。

 アンリはアーセナルで8年間を過ごしたが、ヨーロッパの舞台で成功出来ないクラブに対し不満を募らせていた。アンリはアーセナルの一員として出場した2005-06シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(Champions League)の決勝でバルセロナに敗れている。

 アーセナルは当初アンリの移籍金を3500万ユーロ(約58億円)に設定していたが、アンリが夏には30歳を迎える事をバルセロナが訴えた結果約2400万ユーロに収まった。

 1994年にベンゲル監督の下、フランスのモナコ(Monaco)でサッカー選手としてのキャリアをスタートさせたアンリは、当時はウィングを務めていた。地元フランスで行われた98年サッカーW杯では脇役として存在感を見せ、大会後にイタリアのユベントス(Juventus)に移籍したが、半年ほどでベンゲル監督が率いるアーセナルに移籍した。アンリはここでセンターフォワードにコンバートされると一気に才能が開花し、世界的なストライカーの一人に成長した。(c)AFP/CHRIS WRIGHT