【6月13日 AFP】2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)アジア最終予選のグループAでは、18日に直接対決を控えるイランと韓国の間で激しい舌戦が繰り広げられており、イランのカルロス・ケイロス(Carlos Queiroz)監督は12日、韓国代表監督を「恥知らず」と批判した。

 イラン学生通信(ISNA)によると、ケイロス監督は韓国について、「崔康煕(Choi Kang-Hee、チェ・ガンヒ)のコメントは韓国サッカーの恥。あの男はイランの選手とコーチ陣への敬意を欠いている」と発言したと伝えている。

「イランで行われた試合で不当な扱いを受けたと不満を口にしているそうだが、我々は最高の施設を用意した」

■韓国代表監督、アウェーの洗礼を浴びせたイランに「苦痛を与える」

 韓国代表の崔監督がアウェーでのイラン戦について不満を並べた末に、今度はイランに「苦痛を与える」と火に油を注ぐ発言をしたことで、両チームの緊張感はこれまで以上に高まっている。

 2012年10月にテヘラン(Tehran)に遠征した韓国は、ビザ発給の問題や粗悪なトレーニング施設、試合中の危険なタックルなどに苦しみ、試合もイランに0-1で敗れた。

 崔監督はアウェーで受けた仕打ちを選手はまだ鮮烈に覚えていると話しており、8大会連続のW杯出場へ向け、復讐の機会をうかがっていると語った。

 11日のウズベキスタン戦後に崔監督は、報道陣に対して「選手全員がテヘランで受けたひどい仕打ちを覚えている。今度はイランに苦痛を与えなければならないと考えている」とコメントした。

 ウズベキスタンとの試合に1-0で勝利した韓国は、2位イランと勝ち点1差でグループ首位に立っている。18日に行われるグループ最終節では、イランが韓国の蔚山(Ulsan)に移動し、アウェーでの一戦に臨む。

 韓国の報道によると、10月のイラン戦では出発当日まで選手、スタッフ、メディアに対する入国許可が下りず、割り当てられた練習施設のグラウンド状態は最悪だったと伝えている。

 韓国側は別の施設の使用を求めたものの、今度は照明設備がなく、日没後の練習ができなかった。また韓国の選手は、工事中との理由でナショナルトレーニングセンターを使わせてもらえなかったと主張している。

 これに対し、イラン代表で主将を務めるジャバド・ネクナム(Javad Nekounam)は、「選手がそんなことを言うべきではない。われわれイランはピッチの上で応えるつもりだ。韓国を倒して堂々とW杯出場に出場する」と述べた。

■W杯出場をかけたグループAの争いは韓国、イラン、ウズベキスタンの三つ巴に

 韓国がイランに仕返しを果たすためには、18日の試合に勝利する必要がある。その場合、イランは自動で本大会出場が決まる上位2位以内を確保できない可能性がある。

 中央アジア勢として初のW杯出場を目指すウズベキスタンは、現在イランと勝ち点2差の3位につけており、18日の最終節ではすでに敗退が決まっているカタールとホームで対戦する。(c)AFP