【5月2日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)決勝にバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)とボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)が勝ち進み、勢いに乗るドイツ勢だが、その一方でドイツ代表のヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督は代表選考に頭を悩ませている。

 ドイツ代表は5月下旬に米国遠征を控えており、29日にフロリダ(Florida)州ボカラトン(Boca Raton)でエクアドル代表と、6月2日にワシントンD.C.(Washington DC)で元ドイツ代表のユルゲン・クリンスマン(Juergen Klinsmann)監督が率いる米国代表と対戦する。

 レーブ監督は16日に代表メンバーを発表する予定だが、ドイツ国内では6月1日にバイエルンとVfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)のドイツカップ決勝が行われるため、バイエルンに所属する代表チームの主力8選手の招集を見送らざるを得ない。

 そして、25日に英ロンドンのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われる欧州チャンピオンズリーグ決勝では、バイエルンとドルトムントのドイツ勢対決が実現したため、ドルトムントに所属するマッツ・フンメルス(Mats Hummels)やマルコ・ロイス(Marco Reus)、マリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)、マルセル・シュメルツァー(Marcel Schmelzer)、スベン・ベンダー(Sven Bender)、イルカイ・ギュンドアン(Ilkay Guendogan)の招集が難しくなった。

 一方、ドイツカップとチャンピオンズリーグの両方で決勝に進出しているバイエルンでは、フィリップ・ラーム(Philipp Lahm)、バスティアン・シュバインシュタイガー(Bastian Schweinsteiger)、トーマス・ミュラー(Thomas Mueller)、マリオ・ゴメス(Mario Gomez)、マヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)ら主力選手が米国遠征に帯同しない見通しとなっている。

 また、スペイン1部リーグが6月1日にシーズン最終節が組まれているため、レアル・マドリード(Real Madrid)に所属するサミ・ケディラ(Sami Khedira)とメスト・エジル(Mesut Ozil)も招集を見送られる。

 さらには、6月5日から18日にかけてイスラエルでU-21代表の欧州選手権が開催されるため、レーブ監督はU-21ドイツ代表から選手を昇格させることも困難な状況となっている。

 そのためレーブ監督は、主力選手にはシーズン終了後に1カ月間の休暇を与え、8月9日に開幕するドイツ・ブンデスリーガ1部の13-14シーズンに備えてもらう意向を示した。

 「2012年はシーズン終了後に欧州選手権(UEFA Euro 2012)があったため、多くの選手が短期間しか休養を取れず、シーズン前の練習も十分に消化できなかった。だから今年はしっかり休んで、良い準備を整えてほしい」

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