【4月11日 AFP】サッカー元イングランド代表のボビー・ チャールトン(Bobby Charlton)氏は、母国が世界の舞台で二度と支配者になれないのではないかと恐れていると語った。

 チャールトン氏は代表チームの一員として1966年イングランドW杯の優勝に貢献し、代表歴代最多の通算49得点を記録している。

 しかしながら66年大会以降、イングランドは1度しか準決勝に進出しておらず、良き日々は過去のものなのではないかとチャールトン氏は危惧している。

 英マンチェスター(Manchester)で行われたサッカービジネス会議「サッカレックス(Soccerex)」に参加したチャールトン氏は、「みなさん代表チームがいつになれば優勝できるのかと思っているでしょう。私もそうですよ」と語った。

「私の考えを聞かれる度に、いつも優勝できると答えるのですが、無駄足に終わるんです。良い選手が必要です。とはいえ英国各クラブのすべての空きスペースに海外の選手が入ってきてしまっては見込みはありません」

「他国のクオリティーを目の当たりにすると、W杯優勝が可能とは考えにくいでしょう。W杯ブラジル大会( 2014 World Cup)の優勝候補はスペイン、そしてドイツです。両国ともすばらしい選手が出てきています。イングランドにもそういった選手が出てきてほしいものです」

 しかしながらイングランドには、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でチャールトン氏の後を継いで点取り屋となったウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)がいる。27歳のルーニーは現在イングランド代表で通算35得点を挙げ、チャールトン氏の記録にあと14ゴールと迫っている。

 元マンチェスター・ユナイテッドのチャールトン氏は記録を破られることに乗り気ではないかもしれないが、ルーニーが記録更新にふさわしい選手と考えている。

「自分の記録を本当に誇りに思います。もしも誰かが破ったら落ち込んでしまうでしょう。そうはいっても、それをやってのけるのがウェインだったら嬉しいものです」

(c)AFP