【3月18日 AFP】ギリシャサッカー連盟(Hellenic Football Federation)は17日、サッカーの国内試合でナチス(Nazi)式の敬礼をしたヨルゴス・カティディス(Giorgos Katidis)選手(20)を、同国代表チームから永久追放処分とすると発表した。

 AEKアテネ(AEK Athens)のミッドフィルダー、カティディス選手は16日、アテネ(Athens)のオリンピックスタジアムで行われたギリシャサッカースーパーリーグのベリアFC(Veria FC)との対戦で決勝ゴールを決めたあと、観客らに向かって右手を挙げるナチス式敬礼のポーズで喜びを表した。

 これを問題視したギリシャサッカー連盟は17日、特別会議を招集し、全会一致でカティディス選手の代表チームからの永久追放処分を決定。「カティディス選手の行為は常識を逸脱し、ナチスの犠牲となった人々に対する敬意を著しく欠くもので、サッカーの平和的で人間味ある側面を傷つけた」「サッカーが体現する平和や団結、協力、敬意の念といった価値観をを促進するため、あらゆる手を尽くす」との声明を発表した。

 カティディス選手はU-19のギリシャ代表経験があり、A代表入りが有望視されていた。

 一方、カティディス選手は試合後、ツイッターで「僕はファシストなんかじゃない。あれ(右手を挙げるポーズ)の意味を知っていたら、あんなことはしなかった」と弁明している。

 AEKアテネのエバルト・リーネン(Ewald Lienen)監督も「彼はまだ子どもで、政治的な思想など何も持っていない。恐らくインターネットか何かで(ナチ式敬礼を)見て、意味も知らずに真似をしたのだろう」と同選手を弁護している。(c)AFP