【11月21日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するリオネル・メッシ(Lionel Messi)のいとこで、パラグアイ1部リーグのオリンピア・アスンシオン(Club Olimpia Asuncion)でプレーするアルゼンチン人選手のマクシミリアーノ・ビアンクッチ(Maximiliano Daniel Biancucchi)が、同クラブのマルセロ・レカナーテ(Marcelo Recanate)会長を人種差別で告発した。20日、担当弁護士が発表した。

 リカルド・スカローネ(Ricardo Scarone)弁護士はアスンシオン市内でラジオ番組に出演し、ビアンクッチが国際サッカー連盟(FIFA)に文書を送達したことを明かした。到着は22日になるという。

 同弁護士によると、ビアンクッチはレカナーテ会長から「小さな黒人」、「恥知らずで礼儀知らずのアルゼンチン人」と呼ばれ、告発を決断した。

 レカナーテ会長はまた、ビアンクッチの代理人を務めるブラジル人のマルケス・レジス(Marques Regis)氏に対しても「歓迎できない男。口先だけのペテン師で、幼児殺しのブラジル人」などと差別発言を放ったとされている。

 レカナーテ会長は代理人がビアンクッチのカタール移籍へ向けて交渉を進めていることに激怒しているともいわれ、報復措置として、ビアンクッチを契約満了となる2012年12月31日まで出場させないことを宣言している。

 スカローネ弁護士はこの件について、「ビアンクッチは会長の発言に深く傷ついている。本人はファンのためにも契約を全うしようとしている」とコメントした。

 レカナーテ会長は2012年8月に、クラブ関係者に対する人種差別発言でパラグアイサッカー協会(Paraguay Football Association)から4カ月の活動禁止処分を受けている。(c)AFP