【11月11日 AFP】オーストラリア・AリーグのシドニーFC(Sydney FC)は11日、リーグ戦で苦戦の続くイアン・クルーク(Ian Crook)監督が職務の重圧を理由に辞任することを発表した。

 11日朝、クルーク監督はその職務に大きな重圧を感じ、それが自身の健康と家族に悪影響を与えていることを理由に辞任を申し入れた。クラブは、ここ7シーズンで7人目となる正式な後任監督を決定するまで、アシスタントコーチのスティーブ・コリカ(Stephen Christopher Corica)氏が暫定監督に昇格すると発表している。

 クルーク監督は、10日のメルボルン・ヴィクトリー(Melbourne Victory)戦ではアレッサンドロ・デル・ピエロ(Alessandro Del Piero)を途中交代させてファンから罵声を浴びていた。同試合でシドニーFCは2-0とリードを奪いながら、最後の13分間で3点を許して2-3で敗れ、連敗を喫していた。

 イングランドのノリッジ・シティ(Norwich City)などで現役時代を過ごしたクルーク監督は、2012年5月にシドニーFCの監督に就任したばかりだったが、3日に行われたセントラルコースト・マリナーズ(Central Coast Mariners FC)戦では2-7という屈辱的な大差で敗れ、プレッシャーのかかる立場に置かれていた。

 イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)を退団し、38歳で今夏シドニーFCに加入したサッカーW杯ドイツ大会(2006 World Cup)優勝メンバーのデルピエロは、メルボルン・ヴィクトリー戦では後半途中に交代してピッチを去り、チームはその後、怒涛の反撃を許して信じられないような敗戦を喫した。セントラルコースト・マリナーズ戦では、デルピエロはハムストリングを痛めて試合を欠場している。(c)AFP