【6月28日 AFP】サッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)準決勝で、ポルトガルとのPK戦を4-2で制したスペインのセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)が27日、自身のチップキックが狙い通りだったことを明らかにした。

 スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に所属するラモスは、延長戦が終了しても両チーム無得点のまま迎えたペナルティーキック(PK)戦でスペインの4人目として登場し、「パネンカ(Panenka)」と呼ばれるチップキックでポルトガルのゴールキーパー(GK)ルイ・パトリシオ(Rui Patricio)を翻弄した。

 その後、ポルトガルは4人目を務めたブルーノ・アルベス(Bruno Alves)が失敗すると、スペインは5人目のセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)が成功し、7月1日にウクライナのキエフ(Kiev)で行われる決勝へと駒を進めた。

 ラモスのチップキックは、同じくPK戦に突入したイングランド対イタリアの準々決勝でイタリアのアンドレア・ピルロ(Andrea Pirlo)が披露した大胆なPKを彷彿させた。

 4月に行われたレアル・マドリードとバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2011-12)準決勝で、ラモスはPKを大きく外す痛恨のミスを犯しているが、PKに挑戦するための自信は失っていないと主張している。

 ポルトガルとの準決勝のマン・オブ・ザ・マッチに選出されたラモスは、「(チップキックは)最初から狙っていたし、嘘じゃない。チャンピオンズリーグで失敗したことで、僕にはPKを蹴る心構えができていないと批判する人がいた。でも自信があったし、もう1度挑戦したかった」と話した。

 続けてラモスは、「リスクは大きかった。でも相手のGKの動き方を見て、彼が左右のどちらかに飛ぶ確信を得た。運も良かったし、僕にとってはすばらしい結果になった」と語った。

 「パネンカ」と呼ばれるチップキックは、1976年の欧州選手権で当時チェコスロバキア代表のアントニーン・パネンカ(Antonin Panenka)氏が披露したことがその名の由来となっている。(c)AFP