【3月19日 AFP】ギリシャの首都アテネ(Athens)で18日に行われたサッカーギリシャ1部リーグ第25節の試合で暴動が発生し、オリンピアコス(Olympiacos)とパナシナイコス(Panathinaikos)によるギリシャ・ダービーは中止になった。

 リーグ首位に立つオリンピアコスと同2位のパナシナイコスが対戦した試合は、後半6分にオリンピアコスが先制したものの、後半38分過ぎにスタジアム内でこの日2度目の暴動が発生したため、タソス・カコス(Tasos Kakos)主審は試合の中止を決定した。

 報道によると、前半終了後に大勢のフーリガンが機動隊を攻撃し、爆弾を所持していた6人が逮捕、57人が拘束された。この暴動で重傷者2名を含む警官4人が負傷している。

 事態が沈静化し、後半は50分遅れで始まったが、スタジアムの外ではチケットのないサポーターが侵入しようとするなど暴動は続き、警官は催涙ガスで応戦した。また、スタジアム内では爆弾や壊れた椅子、ガラス、消火器などが投げられ、客席では火災が発生し、消防隊が出動している。

 審判団は再試合、もしくはオリンピアコスに勝ち点を与えるかについて協議を行っており、ホームのパナシナイコスには罰金、もしくは勝ち点減点のペナルティーが科される可能性がある。

 ギリシャサッカー界で「マザー・オブ・オール・バトルズ(Mother of all battles)」と呼ばれる両クラブの試合は、サポーター同士の暴動を回避するためにオリンピアコスのサポーターの観戦が禁止され、スタジアムにいた約6万人の観衆はすべてパナシナイコスのサポーターだった。また、万一に備え、ピッチの外周には臨時のフェンスも設置されていた。(c)AFP