【3月7日 AFP】国際サッカー連盟(Federation Internationale de Football Association、FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長は6日、2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)を巡るジェローム・バルク(Jerome Valcke) 事務局長の発言が不適切だったとして、同国政府に謝罪の書簡を送った。

 バルク事務局長は、W杯ブラジル大会の主催者の「尻を蹴り上げる」必要があると発言していた。

 ブラジルのアルド・レベロ (Aldo Rebelo)スポーツ大臣に宛てた書簡の中で、ブラッター会長は、「FIFAの会長として、また私個人として、名誉とプライドを傷つけられた全ての人々、とりわけブラジル政府およびジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領に謝罪したい。私たちには共通の目標がある。ブラジルはW杯を主催するに足る価値を持ち、全世界が楽しみにしている」と付け加えた。

 ブラッター会長はまた、ルセフ大統領とレベロスポーツ大臣に「可及的速やかに、望ましくは来週中に」面会し、和解したいとの希望を明らかにした。

 1950年大会以来となるブラジルでのW杯開催を控え、FIFAは数か月間にわたってスタジアムの建設や修復、さらにはインフラ整備などの様々な遅れについて懸念を表明していた。

 ブラッター会長の書簡に先駆け、フランス人であるバルク事務局長もレベロスポーツ大臣に謝罪の書簡を送っていた。その中でバルク事務局長は、自身のコメントの「誤訳」が開催国であるブラジルの怒りの引き金となったことに対し、「遺憾に思う。私の発言によって傷ついたすべての人に謝罪したい」と述べた。

 バルク事務局長は、「尻を蹴り上げる」というフランス語表現は「ペースを上げる」という意味で、ポルトガル語に翻訳される際に強めの表現が用いられたと釈明した。(c)AFP