【12月17日 AFP】サッカー日本代表元監督で、中国スーパーリーグの杭州緑城(Hangzhou Greentown FC)の監督に就任した岡田武史(Takeshi Okada)氏が16日、都内で記者会見を行い、中国国内での反日感情と向き合う覚悟はできていると明かした。

 中国では2004年の第13回アジアカップ(2004 AFC Asian Cup)で観衆が「君が代」にブーイングを浴びせ、2008年の東アジアサッカー選手権(East Asian Football Championships)で日本国旗が燃やされるなど、反日感情が根深い。

 15日に杭州緑城と1年契約を結び、中国リーグで初の日本人監督に就任した岡田氏は、「チームが勝てなくなれば、反日感情と相まって物凄い批判を浴びせられると思う。しかし、これまで面会したスタッフは親しみやすく、選手たちも私を受け入れている印象を持った」と話した。

 また岡田氏は、2011年シーズンの中国リーグで16チーム中8位だった杭州緑城をAFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League)優勝に導くことを目標に掲げ、「やるからにはAFCチャンピオンズリーグに出場し、アジア王者になってクラブW杯(FIFA Club World Cup)でFCバルセロナ(FC Barcelona)に勝ちたい。選手たちは笑っていたが、不可能ではない」と語った。

 2003年と2004年にJリーグ1部(J1)の横浜F・マリノス(Yokohama F Marinos)を率いてリーグ連覇を達成した岡田氏は、「ベスト4」を目標に掲げた2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)でカメルーンとデンマークを破り、決勝トーナメント1回戦でパラグアイとのPK戦に敗れたものの、日本代表をベスト16に導いている。(c)AFP/Shigemi Sato