【7月13日 AFP】南アフリカ・ヨハネスブルク(Johannesburg)で11日に行われた2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)決勝、オランダ対スペインの試合直前に、スペイン人の男がピッチに乱入する騒ぎがあった。男はピッチ上に飾られていたW杯優勝トロフィーに向かって突進したが、間一髪で警備員に取り押さえられ、決勝戦は滞りなく行われた。

 地元英字紙「スター(Star)」によると、この男はハウメ・マルケ・コット(Jaume Marquet Cot)被告、自称「ジミー・ジャンプ(Jimmy Jump)」で、サッカー競技場でピッチ乱入を繰り返しては、その様子を自身のウェブサイトで公開しているピッチ乱入の常習者だ。

 試合開始のわずか10分前、コット被告は突然、スタジアムのピッチに飛び降りてW杯トロフィーに向かって突進した。だが、警備員から顔面パンチをくらってピッチに倒れこんだところを取り押さえられ、係員によってピッチから運び出された。

 スター紙によると、ヨハネスブルクの裁判所は12日、コット被告に対し、侵入罪と窃盗未遂の罪で罰金2000ランド(約2万3000円)の判決を言い渡した。

 だが、コット被告の友人によると、同被告がピッチに乱入した目的はトロフィーにスペイン風のバレティナ(地中海沿岸地域のキリスト教徒がかぶる伝統的な帽子)をかぶせて自由を訴えるためで、トロフィーを奪う意志はなかったという。(c)AFP

【参考】「ジミー・ジャンプ」のサイト