【6月29日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のヨゼフ・ブラッター(Joseph Blatter)会長は29日、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)で2件の誤審が相次いだことを受け、誤審で相手チームが有利になったイングランドとメキシコに謝罪したことを明らかにした。両国とも謝罪を受け入れたという。

 27日に行われた決勝トーナメント1回戦のイングランド対ドイツ戦では、イングランドのフランク・ランパード(Frank Lampard)が蹴ったボールが明らかにゴールラインを越えたにもかかわらず審判は得点を認めなかった。試合はドイツが4-1で勝った。

 また同日のアルゼンチン対メキシコ戦では、明らかにオフサイドポジションにいたアルゼンチンのカルロス・テベス(Carlos Tevez)の得点が認められた。その場面は大スクリーンに映されたが審判はスクリーンの映像をもとに判断することが許されていないため、得点を取り消すことができなかった。試合はアルゼンチンが3-1で勝った。

 同会長は7月21~22日に英国のカーディフ(Cardiff)で開かれるFIFAの会合でボールがゴールラインを越えたか判断するテクノロジーの導入について検討する方針を示すとともに、「メキシコ戦のような(オフサイドの判定に関する)状況にテクノロジーは必要ない」と述べ、テクノロジー導入の検討はゴールラインの判定に限定する姿勢を示した。(c)AFP