【6月23日 AFP】サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)の試合で国際サッカー連盟(FIFA)の公式スポンサーではないビール会社の宣伝活動を行ったとして、オランダ人女性2人が逮捕・起訴された事件で22日、FIFAと蘭ビール会社ババリア(Bavaria)との和解が成立し、訴えが取り下げられた。

 FIFAとババリアは共同声明の中で、「全当事者はすべての訴えを取り下げるとともに、今後この件に関するコメントも一切行わないことに合意した」「ババリアは、2022年末までFIFAの広告事業を全面的に尊重することで合意した」と述べた。詳細については明らかになっていない。

 FIFAは、14日にヨハネスブルク(Johannesburg)で行われたオランダ対デンマーク戦を、ババリアビールが製品のおまけに付けたオレンジ色のシャツとミニスカートを身につけた36人の女性が観戦したことを問題視していた。女性たちは試合中に拘束され、FIFAのオフィスで数時間にわたって事情を聞かれた。ほとんどの女性は解放されたが、FIFAはこの行動を組織したとしてオランダ人女性2人を告訴していた。

 この問題をめぐり、オランダのマキシム・フェルハーヘン(Maxime Verhagen)外相が「スタジアムでオレンジ色の服を着たというだけで拘束されるというのはばかげている」と語るなど、外交問題化していた。(c)AFP

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