【6月13日 AFP】サッカー欧州選手権2008(Euro 2008)に出場し、現地13日にルーマニア戦を控えるイタリア代表のロベルト・ドナドニ(Roberto Donadoni)監督は12日、イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)で活躍するFWアレッサンドロ・デル・ピエロ(Alessandro Del Piero)と、DFジョルジョ・キエッリーニ(Giorgio Chiellini)を先発メンバーとして起用することを明かした。

 9日に行なわれたオランダ戦で0-3での敗戦を喫したため、初戦を終えた時点で「死のグループ」と呼ばれるグループCで勝ち点0の最下位に位置し、グループリーグ突破に向けて多大なプレッシャーを受けているイタリア代表は、先発メンバーとしてマルコ・マテラッツィ(Marco Materazzi)に代わってキエッリーニがセンターバックで出場し、アントニオ・ディ・ナターレ(Antonio Di Natale)に代わって出場するデル・ピエロは、GKジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)からキャプテンマークを引き継ぐ。

 先発メンバーの変更を明かしたドナドニ監督だが、グループリーグ突破に向けた詳細については語らなかった。しかしドナドニ監督は「選手たちには能力を最大限に発揮してもらいたい。そして我々には選手たちが最大限に能力を発揮したベストゲームが必要だ」と語り、フランスと引き分けたルーマニアとの試合では、より良い結果を得るために強力なチームパフォーマンスが求められると主張した。

 さらにドナドニ監督は「個々の選手が100パーセントの力を発揮できなければ、デル・ピエロも100パーセントの力を発揮できない。ルーマニアとの試合は我々にとって厳しいものになるだろう。だからこそ我々のピッチ上にはカリスマ性を持った選手がいなければならない」とも語り、デル・ピエロのファンタジスタとしての能力が、チームに変化をもたらすだろうと考えていることを認めた。

 デル・ピエロの起用により、ドナドニ監督の構想には4-4-2フォーメーションが念頭にあるが、オランダとの試合と同様に4-3-3フォーメーション(左サイドのディ・ナターレの位置でデル・ピエロを起用)も構想に入っているとみられる。

 他の先発メンバーの変更は、クリスティアン・パヌッチ(Christian Panucci)に代わってファビオ・グロッソ(Fabio Grosso)が左サイドバックに入り、ジャンルカ・ザンブロッタ(Gianluca Zambrotta)が右サイドバックを務め、中盤のジェンナロ・ガットゥーゾ(Gennaro Gattuso)は負傷のため外れると予想されている。(c)AFP