【12月15日 AFP】サッカー、イングランド代表の監督への就任が目前とされていたファビオ・カペッロ(Fabio Capello)氏が現地15日、イングランドサッカー協会(Football AssociationFA)と4年半の契約を結び、正式に監督就任が決まった。年俸は650万ポンド(約14億8000万円)と報道されている。

 欧州選手権2008(Euro 2008)の予選で敗退を喫したイングランド代表のスティーヴ・マクラーレン(Steve McClaren)前監督を引き継ぐカペッロ氏の指名は、13日にFAの理事会で契約交渉が成立することを前提に承認を得られ、承認を受け14日午後には最終的に契約が成立した。

 イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)をはじめ名門クラブを渡り歩いたカペッロ新監督は就任と同時に、自身のアシスタントを務めていたフランコ・バルディーニ(Franco Baldini)氏を筆頭にイタロ・ガルビアーティ(Italo Galbiati)氏、GKコーチのフランコ・タンクレディ(Franco Tancredi)氏、そしてフィットネスコーチにマッシモ・ネリ(Massimo Neri)氏の4人をコーチとして連れてくると見られる。またイングランド人のコーチも加えられると見られており、U-21代表の監督を務めるスチュアート・ピアース(Stuart Pearce)監督の名前も挙がっているが、特定はされていない。

 カペッロ新監督の初仕事は17日にロンドン(London)で行われる就任会見となるが、正式には2008年1月7日からの就任となる。初采配となるのは2月に行われるスイスとの親善試合となっており、9月に始まる2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)の欧州予選が始まるまで公式戦の指揮を執ることは無い。

 FAの最高責任者であるブライアン・バーウィック(Brian Barwick)氏は「ファビオ・カペッロがイングランド代表監督就任に合意してくれたことを嬉しく思っている。新監督の登用に向けワールドクラスの候補を任命することを約束したが、就任したファビオ・カペッロこそその人物だ。ファビオは成功者です。この20年間の彼の経歴が彼自身を物語っている。歴任したどのクラブでもリーグのタイトルを獲得している。またトレバー・ブルッキング(Trevor Brooking)氏も、私も、イングランド代表に同じような栄光をもたらしてくれる彼の情熱に何の疑いも持たなかった」と語り、また、FAのフットボールディレクターを務める)トレバー・ブルッキング(Trevor Brooking)氏は「
ファビオ・カペッロは世界でも指折りの監督として広く認知されている。彼は自身が働いた場所では大きな成功を収め、フットボール関係者から一目置かれている。ファビオはコーチ陣、そしてFAからの手厚いサポートを受けることになるだろう。これからの数年を彼と一緒に取り組んでいけることに興奮すると共に、2010年サッカーW杯南アフリカ大会の予選突破に集中していきたい」と語り、両氏は新監督に大きな期待を寄せた。

 カペッロ新監督は、マクラーレン前監督の解任直後からイングランド代表チームの再興に興味を示していたが、一時就任も噂されたジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)氏が9日に就任を辞退したことで就任への道が開けていた。(c)AFP/Angus MacKinnon