【7月30日 AFP】サッカー、第14回アジアカップ(Asian Cup)・決勝、イラクvsサウジアラビア。試合はイラクが1-0で勝利を収め、大会初優勝を飾った。

 国内紛争が続く過酷な環境にあって決勝まで進出し、イラク・サポーターの大声援に包まれたゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム(Gelora Bung Karno Stadium)で行われた試合は、オーストラリアのマーク・シールド(Mark Shield)主審が前半だけでイラクに3枚、サウジアラビアに2枚と計5枚のイエローカードを出すなど激しい立ち上がりとなったが、イラクはサウジアラビアの攻撃の中心であるヤシル・アル・カフタニ(Yasser Al Qahtani)とマレク・マーズ(Malek Maaz)をほぼ完璧に抑え、両チーム共に無得点で前半を折り返す。

 後半26分に主将ユニス・マフムード(Younis Mahmoud)がハワル・モハメド(Hawar Mohammed)のコーナーキックに頭で合わせ、日本の高原直泰(Naohiro Takahara)とアル・カハタニに並ぶ得点ランクトップの今大会4得点目を挙げて先制したイラクは、その後は決勝も含めて6試合で僅か2失点の堅守を遺憾なく発揮してサウジアラビアに反撃を許さず中東同士の対戦を制し優勝を果たした。

 なお、グループリーグではオーストラリアに3-1で勝利し、準決勝では韓国をPK戦の末降すなど大会期間中に目覚しい進歩を遂げ、サッカー界を魅了したイラク代表を率いたジョルヴァン・ビエイラ(Jorvan Vieira)監督は28日、イラクサッカー協会との2か月の契約期間を終えることから、既に目標を達成したとして大会後の勇退を表明している。

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