【ベルリン/ドイツ 9日 AFP】06サッカーW杯、PK戦までもつれ込んだ死闘の末、イタリアが試合を制し1982年大会以来の優勝を飾った。ワールドカップドイツ大会を締めくくる決勝が、華やかなショーに引き続いて行われた。 試合開始から数10秒後、ピッチ中央でティエリ・アンリ(Henry Thierry)が昏倒していた。激突し脳しんとうを起こした模様。時間をおいて復活したが、異様な雰囲気がゲーム全体を包んだ。そして試合は意外な時間にあっけなく動いた。7分、ペーナルティエリアの手前でパスを受けたフローラン・マルーダ(Florent Malouda)が中へ切り込む。そこへマルコ・マテラッツイ (Marco Materazzi) が詰めてマルーダが倒れると、主審がペナルティ・スポットを指差した。このPKをジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)が冷静かつ巧みに決めて、フランスの先制となる。フランスは先制直後から前から圧力をかけた。だが次は、それをしのいだイタリアが果敢に攻め続ける時間帯となる。アンドレア・ピルロ (Andrea Pirlo) が自由に攻撃を構成するとファビオ・グロッソ (Fabio Grosso) がサイドを突破、次々とFKを得る。ルカ・トーニ (Luca Toni) 、マテラッツィら長身選手がゴール前に集まると何かが起こる予感が……。と、右からの高いCKをファーサイドでマテラッツィがパトリック・ビエラ(Patrick Veira)に競り勝ち、ヘディングでゴールネットへ突き刺し、同点に追いついた。 その後は、互いの「負けたくない思い」が、すべてに優先された。ゴール前を固め、バランスを決して崩さない。中盤でのみ球際で激しく相手ボールの奪取が繰り返される。 しかし、後半からは、お互いに集中が欠け、カラダも動かないため、フリーにしてしまった相手に危ない場面を作られる。アンリのドリブルは粘り強いマークでファビオ・カンナバーロ (Fabio Cannavaro) が受け止めるが、イタリアの守備はフランク・リベリー(Frank Ribery)、マルーダのスピードについていけない。イタリアは本格的にゴール前を固める戦術に徹する。なんとかジェンナロ・ガットゥーゾ (Gennaro Gattuso) が猟犬さながらに走り回って、危険を食い止め続け、延長に突入する。 フランスがやや優勢だがゴールは遠い、という展開の中、延長後半3分、ジダンがマテラッツィの胸に頭突きを食らわせたとして、退場処分を受ける。この日を最後に現役引退を公言していたジダンは、最後の試合を最後までピッチで見届けることなく、ピッチサイドで輝いていたワールドカップの脇を無言で通り過ぎ、消えた。 試合はそのまま120分を終え、PK戦となる。イタリアの先攻で始まると、イタリアは5人全員が決めたが、フランスは2人目のダビド・トレゼゲのシュートがバーに跳ね返されて一歩及ばず。世界一の座をイタリアに譲った。写真はトロフィーを掲げるイタリア代表選手ら。(c)AFP/ TORSTEN SILZ
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