【10月9日 AFP】サッカーイタリア代表の主将ファビオ・カンナヴァーロ(Fabio Cannavaro)が、禁止薬物のコルチゾン(Cortisone)を含む薬を使用し、ドーピング検査で陽性反応を示したことが8日に明らかとなった。

 2006年にバロンドール(Ballon d'Or)を受賞しているカンナヴァーロは、8月29日にコルチゾンを含む薬を使用したとされている。

 カンナヴァーロは救急医療措置だったことを理由に検査の免除を要請していたが、文書に不備があり、決定を待っている間に受けた検査で陽性反応が検出された。

 カンナヴァーロが所属するユベントス(Juventus)は、同選手は抗アレルギー剤を使用したにすぎず、致命的な結果につながる可能性を排除するために必要な措置だったと主張している。

 同クラブはウェブサイトの声明で「ファビオ・カンナヴァーロのドーピング検査に関するニュースに対し、ユベントスのメディカルチームは、虫刺されによる臨床症状の悪化を防ぐための緊急措置としてルールに従い行動したことを強調する。そういう状況では、致死的なものを含め予想される合併症を防ぐための薬物療法が認められている」と発表している。

 イタリアサッカー連盟(Federazione Italiana Giuoco CalcioFIGC)は、9月5日のグルジア戦、同9日のブルガリア戦を控えた代表チームに同選手が合流する際、ユベントスが検査の免除要請のコピーを送付してきたため、状況を認識していたと主張している。

 現在カンナヴァーロは、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)欧州予選の残り2試合、10日の敵地ダブリン(Dublin)でのアイルランド戦、14日のホームでのキプロス戦を控える代表チームに帯同している。アイルランド戦は出場停止となっているカンナヴァーロは、キプロス戦では復帰するものと見られている。

 なお、カンナヴァーロは9日の朝にトリノ(Turin)でイタリア五輪委員会(Italian Olympic CommitteeCONI)の反ドーピング検査官、エットーレ・トッリ(Etorre Torri)氏と面会することになっている。

 CONIはウェブサイトで陽性反応が検出された現状を説明しているが、同選手に対する処分が下されたかについては明らかにしていない。(c)AFP