【3月31日 AFP】(記事更新)現地30日に行われる予定だった07-08イタリア・セリエA・第31節、ユベントス(Juventus)vsパルマ(Parma)戦が、試合に向かうパルマのサポーターの死亡事故発生により延期となった。

 亡くなった28歳の男性Matteo Bagnaresiさんは、ユベントスのサポーターを乗せたバスに轢かれたものと見られている。

 ユベントスは声明で「関係当局の許可の下、スタジアムに向かう途中で事故に巻き込まれたパルマのサポーターに哀悼の意を表すため、ユベントスとパルマは試合を延期することに決定した。このような悲劇が起きた後では、両チーム共にまともな状態でピッチに立てないと感じていた」と発表しており、延期の決定はイタリアサッカー連盟(Italian Football Federation:FIGC)からも正式に発表された。

ANSA通信は、トリノ(Turin)とピアチェンツァ(Piacenza)間にある高速道路のサービスエリアでサポーター同士の小競り合いがあった報じ、ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)紙はウェブサイト上でBagnaresiさんを轢いたバスはパルマのサポーターから襲撃を受けていたと伝えている。

 2007年11月にも同じくアウェーでのユベントス戦に向かうラツィオ(SS Lazio)のサポーター、ガブリエレ・サンドリ(Gabriele Sandri)さんが亡くなっている。

 サンドリさんは、スタジアムに向かう途中のサービスエリアで鉢合わせた両チームのサポーターの騒ぎに介入した警官の誤射によって命を落としており、サンドリさんの死はその後イタリアの各地で暴動を呼び、数試合が中止に追い込まれる事態に発展した。

 なお、FIGCは第31節の各試合前にはBagnaresiさんに黙祷が捧げられることになると発表している。

 また、この件に関しスカイTV(Sky TV)の取材を受けたACミラン(AC Milan)のロナウド(Ronaldo)は「家族やピッチでショーを見せたいと願う選手にとって悲劇ではあるが、たまたま起きた事故であり、サッカーにまつわる治安の問題を引き起こすとは考えていない」とコメントし、イタリアサッカーのイメージを損なったサンドリさんのケースと同じことが繰り返さないことを望んでいると語った。(c)AFP