【8月14日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のハンブルガーSV(SV Hamburg)に所属するラファエル・ファン・デル・ファールト(Rafael van der Vaart)は、バレンシア(Valencia)への移籍を容認してくれるようチームに懇願したと、14日付けのハンブルガー・アーベントブラット(Hamburger Abendblatt)紙が報じている。

 ハンブルガーSVは13日早朝にバレンシアからオファーを受けたことを否定したが、主将を務めるファン・デル・ファールトの心は既にバレンシア移籍に決まっており、同紙に「私は移籍することを決意をした。バレンシア入団は私にとっては夢だ。もしチームに残留しなくてはならないのであれば、私にとってとても苦痛になる」と語っている。

 ハンブルガーSVはその後オファーがあったことを認めたが、放出する考えはないとしている。ハンブルガーSVのディートマー・バイヤースドルファー(Dietmar Beiersdorfer)副会長は「今回のような特殊なケースでは金銭は重要ではない」と話している。

 スペイン人の母親を持つファン・デル・ファールトは以前から、もしレアル・マドリード(Real Madrid)からオファーがあれば断れないだろうと話しており、レアル・マドリードもファン・デル・ファールトの獲得を狙っていると伝えられていたが、レアル・マドリードは13日にアヤックス(Ajax)から2700万ユーロ(約43億円)で同じ中盤でプレーするウェズレイ・スナイデル(Wesley Sneijder)の獲得を発表した。

 またハンブルガー・モルゲンポスト(Hamburger Morgenpost)紙は13日に、バレンシアはファン・デル・ファールト獲得に対し1400万ユーロ(約22億円)の移籍金を用意していると報じている。ファン・デル・ファールトはハンブルガーSVと2010年まで契約を残しているが、契約延長交渉の席には着かない姿勢を明らかにしている。

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