【6月28日 AFP】サッカー元フランス代表のリリアン・テュラム(Lilian Thuram)が27日、心臓に問題があると診断されたためフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain)への移籍が白紙になったことを明らかにした。

 現在36歳のテュラムは、パリ・サンジェルマンと1年契約を結ぶ予定だったが、クラブのメディカルチェックで心臓に問題があることが発覚した。

 記者会見を行ったテュラムは「残念なことに、この会見は私のパリ・サンジェルマン移籍を発表するためではなく、私の心臓から問題が見つかったことを伝えるために開かれた。それは数年前にバスケットボールをしていて亡くなった私の兄弟と同じ病気のようだ」と説明し、今後は一か月の検査を行い、最終診断結果を受けて自らの去就の決断を下すとしている。

 パリ・サンジェルマンのポール・ルグエン(Paul le Guen)監督は「驚いているし、失望している。リリアンは補強リストに入っているディフェンダーのトップだった。我々は彼がチームに加わることができるようになることを望んでいる」と話した。

 1990年にASモナコ(AS Monaco)でプロ選手としてのキャリアをスタートさせたテュラムは、その後パルマ(Parma)、ユベントス(Juventus)とイタリア・セリエAで10年間プレーしたが、2006年に移籍したスペイン・リーガエスパニョーラのFCバルセロナ(FC Barcelona)ではレギュラー争いに苦しんでいた。

 1998W杯フランス大会と欧州選手権2000(Euro 2000)を制したフランス代表の主力メンバーで142試合のフランス代表最多出場記録を持つテュラムは、グループリーグ敗退に終わったサッカー欧州選手権2008(Euro 2008)を最後に代表からの引退を表明している。(c)AFP