【3月6日 AFP】6日に行われるサッカー欧州チャンピオンズリーグ2011-12(UEFA Champions League 2011-12)決勝トーナメント1回戦、ACミラン(AC Milan)との第2戦を控え、アーセナル(Arsenal)は4点のビハインドから逆転を狙っている。

 第1戦で0-4と大敗を喫したアーセナルだが、絶好調のロビン・ファン・ペルシー(Robin Van Persie)が「不可能を可能にする」ためのかすかな希望となっている。

 だが、57年間にわたる大会の歴史の中で、アーセナルが勝ち抜くためにしなければならないことを成し遂げたチームはわずか3チームしかない。また、アーセナルのアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督は第1戦を終えて、事実上敗退を喫したと認めるコメントを残している。

■国内リーグで連勝、鍵は絶好調のファン・ペルシー

 それでもアーセナルは、イングランド・プレミアリーグではトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)とのノースロンドンダービーに5-2で勝利、さらにリバプール(Liverpool FC)から2-1で白星を挙げ、ムードは明るくなってきている。

 ここまで自身最高のシーズンを過ごしている主将のファン・ペルシーは、この2試合で勝利に大きく貢献した。リバプール戦では2得点を決め、後半ロスタイムの逆転弾で今季公式戦での得点数を31に伸ばしたファン・ペルシーが、アーセナルを勢いづけている。

 ベンゲル監督はリバプール戦後に、「勝利によって確固たる自信が保たれている。今のわれわれは良い戦いぶりを見せているので、6日の夜に不可能が可能になるような良い状況だ。ファン・ペルシーの足下にボールが収まれば、彼は特別なゴールを決めてくれる。あれだけ質を持った選手を手放すことはできない。毎試合、何かしら特別なことをしてくれる」と語った。

 しかしながら、アーセナルの守備陣の脆弱さは変わらず、リバプール戦では好調のGKヴォイチェフ・シュチェスニー(Wojciech Szczesny)とゴールポストとクロスバーだけが攻撃を食い止めており、ベンゲル監督は悩みを抱えている。

■大量リードも気を引き締めるミラン

 一方、ミランのマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督は、選手たちにアーセナル戦を形式的なものと見ないよう警告を発している。

 ミランは2003-04シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝、デポルティボ・ラ・コルーニャ(Deportivo La Coruna)戦で第1戦を4-1と勝利したものの、第2戦では0-4で敗れて大会から姿を消し、翌04-05シーズンのCL決勝リバプール戦では前半だけで3-0とリードしたものの、準優勝に終わっている。

 「まだ勝ち抜けは決まっていないということを強調しておきたい」とコメントしたアレグリ監督だが、アーセナル戦ではアレシャンドレ・パト(Alexandre Pato)、クラレンス・セードルフ(Clarence Seedorf)、アレッサンドロ・ネスタ(Alessandro Nesta)の欠場が見込まれている。

 3日行われたイタリア・セリエA第26節のパレルモ(US Citta di Palermo)戦でミランは、第1戦でゴールを決めたズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)がハットトリックを達成するなどし、4-0と快勝した。

 FCバルセロナ(FC Barcelona)所属時の2009-10シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2009-10)でイブラヒモビッチは、アーセナルの本拠地エミレーツ・スタジアム(Emirates Stadium)での試合で2得点を挙げている。

 同日行われるもう1試合では、ベンフィカ(Benfica)がゼニト・サンクトペテルブルク(Zenit St. Petersburg)をホームに迎え撃つ。第1戦では、ゼニトがホームで3-2とベンフィカに勝利している。(c)AFP/Rob Woollard

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