【9月18日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2007-08(UEFA Champions League 2007-08)・グループリーグB・第1節。チェルシー(Chelsea)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督は17日、本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge stadium)で記者会見を開き、18日に控えるホームでのローゼンボリ(Rosenborg)戦にディディエ・ドログバ(Didier Drogba)とフランク・ランパード(Frank Lampard)が故障により欠場することを明らかにした。

 リーグ戦で得点力不足に喘いでいるチェルシーは、ドログバの欠場によりこれまで結果を残せていないアンドリー・シェフチェンコ(Andriy Shevchenko)とサロモン・カルー(Salomon Kalou)が2トップで先発出場する可能性が高いが、モウリーニョ監督はローゼンボリ戦には過度な不安は抱いておらず、むしろ彼の懸念は23日に控えるプレミアリーグ第7節のマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)戦でさらに差し迫ったものになるかもしれない。

 FWではドログバに加えクラウディオ・ピサロ(Claudio Pizarro)がふくらはぎを痛めて欠場が濃厚となったため、モウリーニョ監督は前線の編成にさらなる梃入れを強いられることになるであろう。

 モウリーニョ監督は「卵がなければオムレツを作ることはできず、またその出来は卵の質にも左右される。スーパーマーケットでは1級品から3級品まで様々な質の卵を手に入れることができ、値段が高い卵を使えばより素晴らしいオムレツを作ることができる。私のチームは今後の試合に向けどのような準備ができているだろうか。それは選手次第である。負傷した選手の数ではなくどの選手が負傷したかということのほうが問題だ。ドログバやランパードを始め(故障中の)ミヒャエル・バラック(Michael Ballack)とリカルド・カルバーリョ(Ricardo Carvalho)と言えばチームの骨格であり戦力の40%を占める存在だ。加えてチームの基点となりドログバの代役が務まるピサロもふくらはぎの負傷で戦列を離れた。また、ウェイン・ブリッジ(Wayne Bridge)が故障中のためアシュリー・コール(Ashley Cole)はチームでも代表でもフル稼働を余儀なくされている。これだけの選手を欠くということは得点の半数が失われるということを意味する。それが現実だよ」と語り、故障者の続出に頭を悩ませている様子を見せている。

 FCポルト(FC Porto)を欧州チャンピオンズリーグ制覇に導いて2004年にチェルシーの監督に就任したモウリーニョ監督は、2年連続でプレミアリーグを制し06-07シーズンはFAカップ(FA Cup)で優勝しているが、07-08シーズンは就任以来最もプレッシャーのかかるシーズンとなる。

 チームの最高経営責任者(CEO)を務めるピーター・ケニヨン(Peter Kenyon)氏は、近い将来に欧州チャンピオンズリーグで優勝することがチェルシーの義務だとことある毎に発言しており、モウリーニョ監督は一貫して強気の姿勢を貫いているとは言え、ケニヨン氏の発言を無視することはできない。

 モウリーニョ監督は「我々はローゼンボリに勝たなければならない。そのあとは次の試合(マンチェスター・ユナイテッド戦)が最も重要だと言うだろうし、さらにその後は26日に行われるカーリング杯2007-08(Carling Cup 2007-08)・3回戦のハル・シティ(Hull City)戦に勝たなければならないと言うだろう。各大会の各試合にその同じ姿勢で臨むことがシーズンへの私のアプローチの仕方だ。我々の目標は全ての試合で勝つことだ。我々は現在は3つの異なるコンペティションを抱えており、シーズン後半にはそれが4つになるだろうが、そのことが選手のモチベーションに影響を与えないようにしなければならない。目下のところ選手の気持ちはローゼンボリ戦に向いている。対戦相手として彼らには敬意を払うが、我々のほうが優れたチームだと考えている」と語っている。(c)AFP/Aidan Magee