【10月17日 AFP】米ネバダ(Nevada)州ラスベガス(Las Vegas)で16日に行われた2011インディカー・シリーズ最終第17戦で15台が絡むクラッシュが発生し、インディアナポリス500(Indianapolis 500)で2度の優勝経験を持つサム・シュミット・モータースポーツ(Sam Schmidt Motorsports)の英国人ドライバー、ダン・ウェルドン(Dan Wheldon、33歳)が死亡した。

 クラッシュは12周目の第2コーナーで発生。2台のマシンが絡んだクラッシュから連鎖反応的に追突が拡大、ウェルドンは前方で起きたこのクラッシュを避けることができず、マシンは他の車に乗り上げた後、トラックを囲むフェンスに衝突した。トラックには車体の破片や残骸が散らばり、炎と熱煙に包まれた。

 レースが中止された2時間後、搬送先の病院でウェルドンの死亡が確認された。

 インディカー・シリーズのランディ・バーナード(Randy Bernard)エグゼクティブ・チーフは「インディカー・シリーズは、ダン・ウェルドンが生存不能な負傷により亡くなったことを発表します。今日、我々の思いと祈りはダンの家族と共にあります」とコメントし、レースを終了して、ウェルドンのために5周の追悼走行を行うと発表した。

 2002年シーズンからインディカー・シリーズに参戦したウェルドンは、翌シーズンに初優勝を挙げた。2005年にはインディアナポリス500で、英国人ドライバーとしては1966年のグラハム・ヒル(Graham Hill)氏以来となる優勝を飾っている。(c)AFP