【9月3日 AFP】F1第12戦ベルギーGP(Belgian Grand Prix 2012)決勝で、スタート直後の第1コーナー付近で事故を起こしたロータス(Lotus F1 Team)のロマン・グロージャン(Romain Grosjean)は2日、1レースの出場停止と罰金5万ユーロ(約500万円)の処分を受けた。

 また、グロージャンと同様に手荒な運転を行ってレースを危険にさらしたとして、ウィリアムズ(Williams)のパストール・マルドナド(Pastor Maldonado)には、次戦のイタリアGP(Italian Grand Prix 2012)での10グリッド降格処分が科されている。

 スタートで大きくフライングしたマルドナドは、その後マルシャ(Marussia F1 Team)のティモ・グロック(Timo Glock)と接触した。

 26歳のグローシャンは、マクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)、ドライバーズタイトル争いで首位に立つフェラーリ(Ferrari)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)、ザウバー(Sauber)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)をリタイアに追い込んだ多重事故の原因となった。

 レース開始直後に右側に寄ったグローシャンは、その後も急激に方向を変えながら第1コーナー付近でハミルトンと接触すると、追突されたハミルトンはマシンを止めることができず、そのままアロンソとザウバーチームの2台を巻き込んだ。

 ペレスのチームメイトで、レース開始と同時に2番グリッドから順位を落とした小林可夢偉(Kamui Kobayashi)は、事故に巻き込まれたものの、最悪の惨事を何とか乗り切って13位で完走している。

 事故直後にグロージャンは誰が原因なのかわからないと話していたが、調査を行ったスチュワードは事故責任はグロージャン側にあると発表し、イタリアGPの出場停止処分を科した。

 スチュワードは声明で、「事故は選手を負傷させるおそれのある重大なルール違反にあたる。その上、総合優勝を争う選手を棄権に追い込んだ。チームとグロージャンは裁定を受け入れ、処分の軽減を求めなかった」とコメントしている。(c)AFP/Gordon Howard