【6月10日 AFP】中東バーレーンでの反政府デモを受けて延期され、日程の調整が行われていた11F1バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2011)について、主催者側が9日、開催を断念したことを明らかにした。

 首都マナマ(Manama)にあるサキール・バーレーン・インターナショナル・サーキット(Sakhir Bahrain International Circuit)のザイド・アルザヤニ(Zayed Alzayani)会長は、声明で「バーレーンとしては、世界モータースポーツ評議会(World Motor Sport CouncilWMSC)の決定に沿って10月30日開催の方向に進んでほしかったが、グランプリ開催への進展がないことがはっきりした。我々はこの決定を大いに尊重する。シーズンを長引かせ、ドライバーやチーム、ファンの楽しみを損なう結果になりかねないレースを主催する意図は、バーレーンには全くない」と述べた。

 バーレーンGPは当初、3月13日に今シーズンの開幕戦として開催される予定だったが、反政府デモの激化のため、延期することが2月21日に発表された。

 バーレーン政府は3月中旬、非常事態を宣言し、近隣湾岸諸国の軍部隊の協力を得て反政府デモの鎮圧を実施。今月に入って非常事態宣言は解除され、バーレーンGPについても3日、日程を10月30日に変更し、同日開催予定の11F1インドGP(India Grand Prix 2011)を12月に延期する暫定スケジュールが発表されていた。
 
 しかし、チームの間ではシーズン終盤のスケジュール変更には物理的な問題があるとして、バーレーンGPの日程変更の是非に関する議論が今週になって高まっていた。(c)AFP

【関連記事】F1、開幕戦バーレーンGPが中止 反政府デモ激化で