【5月29日 AFP】トヨタ自動車(Toyota Motor)は29日、2010年に富士スピードウェイ(Fuji Speedway)でフォーミュラワン(F1)日本GP(Japanese Grand Prix 2009)を開催することを発表した。トヨタは富士スピードウェイでのF1開催からの撤退を検討していると報じられていた。

 トヨタの広報は「富士スピードウェイで来年(2010年)F1を開催するために準備を進めている。我々がF1開催の撤退を検討しているという報道は真実ではない」としている。

 世界同時不況が自動車産業の首を絞め続ける中、トヨタはF1開催の計画を再検討していると朝日新聞(Asahi Shimbun)が報じていた。

 朝日新聞は「(トヨタ)全社を挙げて経費削減に取り組む中、F1開催への出費を見直すべきとの声が社内で強まっている」と報じている。

 数週間前に2009年3月期連結決算で営業赤字となったトヨタは、翌2010年3月期も赤字になる見通しで、同社上層部が資材調達から管理コストに至るすべての経費を再検討すると繰り返し発言する中、今回の朝日新聞の報道はあった。

 トヨタの子会社が運営する富士スピードウェイは、2010シーズンのF1第16戦(全18戦)を開催する予定となっている。
 
 2009年からF1日本GPは、本田技研工業(ホンダ、Honda Motor)系の鈴鹿サーキット(Suzuka Circuit)と富士スピードウェイが交互で開催する予定となっている。

 1966年にオープンした富士スピードウェイは、1976年と1977年にF1を開催。その後1987年まで日本でF1は開催されなかったが、同年から2006年まで鈴鹿サーキットで毎年開催され、2007年と2008年は30年ぶりに富士スピードウェイで開催された。(c)AFP