【6月4日 AFP】(一部更新)性的スキャンダルを報じられ辞任要求を受けていた国際自動車連盟(Federation Internationale de l'AutomobileFIA)のマックス・モズレー(Max Mosley)会長(68)に対する信任投票が3日行われ、同会長が信任多数を得て留任することが決まった。

 FIAによると、パリ(Paris)の本部で開かれた臨時総会で実施された信任投票では、全169票のうち信任は103票、不信任は55票だった。また、棄権は7票、4票が無効だったという。

 モズレー会長に対しては、各国の主要な自動車連盟だけでなく、企業イメージやスポンサー資金への懸念から独BMWやメルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)、トヨタ自動車(Toyota Motor)、ホンダ(Honda Motor)などの大手自動車メーカーからも辞任を求める声が挙がっていた。

 売春婦に叩かれている映像がインターネット上で公開されたモズレー会長は、売春婦5人との「乱交パーティー」は認めたものの、ナチス(Nazi)を連想させる行為も行っていたとする報道は否定し、暴露記事を掲載した英大衆日曜紙ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)に対しすでに法的措置を取っている。同会長の父親は、かつて英国ファシスト連合を創設した故オズワルド・モズレー(Oswald Mosley)氏。

 F1チームの多くはモズレー会長のスキャンダルを非難している。また、FIAに加盟する219団体のうち約20団体がモズレー会長の辞任を求めていたが、会長は小規模団体からは依然として広く支持を得ている。

 一方、F1管理会社FOAFormula One Administration)のバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)会長は、モズレー会長について、今回は信任されたものの、それほど長くは会長職にとどまることはできないとの見方を示した。

 モズレー会長は17年間にわたってFIAの会長を務め、現在の任期は2009年10月までとなっている。(c)AFP