【4月12日 AFP】ドーピングを行ったことを告白し、数々の訴訟を起こされているランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏が米テキサス(Texas)州オースティン(Austin)に所有していた不動産を売却したことを、11日地元紙が明らかにした。

 米紙オースティン・アメリカン・ステイツマン(Austin American Statesman)の伝えるところによると、アームストロング氏は2004年に購入した1.7エーカー(約6900平方メートル)の豪華なスペイン風の邸宅を、テキサスで石油関係の会社を経営するアル・ケーラー(Al Koehler)氏に売却した。

 同地所は地元の不動産業者によって1000万ドル(約10億円)の値段で売りに出ていたというが、ケーラー氏が支払った実際の購入金額についての記載は記事にはなかった。

 禁止薬物の使用により、ツール・ド・フランス(Tour de France)で獲得した7タイトルをすべて剥奪され、スポンサーにも見放されたアームストロング氏は、自宅を売り払った後も引き続きオースティンに住む意向を示しているという。

 推定資産が6000万ドル(約60億円)から1億1000万ドル(約110億円)とされている同氏だが、高額な支払いが命じられる可能性のあるいくつかの訴訟と直面している。

 なかでも、元チームメイトのフロイド・ランディス(Floyd Landis)氏が告発を起こし、米司法省と合同で損害賠償を請求している訴訟が、最高額となっている。

 また同氏は、米保険会社SCAプロモーションズ(SCA Promotions)にも、大会で受け取った報奨金総額1200万ドル(約12億円)の返還を求められ、提訴されている。(c)AFP