【9月12日 AFP】2006ツール・ド・フランス(2006 Tour de France)でドーピングを犯したフロイド・ランディス(Floyd Landis、米国)が、出場停止処分の解ける2009年に自転車プロロードレース界に復帰する計画を立てている。

 米スポーツ専門サイトESPN.comは、ランディスがモメンタム・スポーツ・グループ(Momentum Sports Group)の運営するチームでの復帰を目指していると報じている。ツアー・オブ・ミズーリ(Tour of Missouri)の会場でモメンタム・スポーツ・グループが運営するヘルスネット・プレゼンテッド・バイ・マクシス(Health Net presented by Maxxis)の関係者は「2009年の参戦に向けてフロイド・ランディスと交渉をしているが、まだ契約書にはサインされていない」と語っている。

 2006ツール・ド・フランスでランディスは、第16ステージに大きな失敗を犯したものの、翌日の第17ステージで型破りなソロアタックを決めて総合首位(マイヨ・ジョーヌ)を手中にした。しかしレースの数日後、劇的な第17ステージ後の尿サンプルから禁止薬物の男性ホルモン、テストステロン(Testosterone)の陽性反応が検出されたことが明らかとなった。無実を主張したランディスは、スポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for Sport、CAS)などの法廷で潔白を証明しようとしたものの、いたるところで主張を退けられた。

 キリスト教メノー派のコミュニティーを出てキャリアをスタートしたランディスは、20歳の時にカリフォルニアでプロのマウンテンバイカーとなった。そしてランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏の所属していたUSポスタルサービス(U.S. Postal Service)に加入後、フォナック・ヒアリング・システムズ(Phonak Hearing Systems)に移籍している。

 9日にはアームストロング氏も3年ぶりとなるプロロードレース界復帰を表明し、2009年のツール・ド・フランスで8度目のマイヨ・ジョーヌ獲得を狙うとしている。(c)AFP