【11月11日 AFP】ドイツの週刊誌「フォークス(Focus)」は、12日に出版される次号で自転車ロードレースチーム、T-モバイルチーム(T-Mobile Team)の前身テレコム(Telekom)でチームマネージャーを務めていたルディ・ペヴナージュ(Rudy Pevenage)氏が、1996年当時チームに所属していたヤン・ウルリッヒ(Jan Ullrich、ドイツ)の禁止薬物の使用を認識していたと報じた。

 ウルリッヒのエリスロポエチン(Erythropoietin:EPO)使用を暴露して注目を浴びたテレコムの元トレーナーであるJef D’Hont氏は、同誌のインタビューでペヴナージュ氏が自身に「皆がやっていたから」ウルリッヒがEPOを使用したと語っていたとのことを明らかにしている。

 D’Hont氏は以前出版した本でウルリッヒがEPOを注射しているところを目撃したと主張しており、2008年初頭には2冊目の本を出版する。

 1997年のツール・ド・フランス(Tour de France)覇者であるウルリッヒは、ドーピング疑惑により2006年6月にT-モバイルチームを解雇され、2007年2月に現役を引退している。

 ウルリッヒは2006年5月にオペラシオン・プエルト(Operacion Puerto)と呼ばれる薬物捜査で、疑惑の中心とされるスペインのエウフェミアーノ・フエンテス(Eufemiano Fuentes)医師の下から自身の血液が入った袋が発見されているが、一貫してドーピングの使用を否定し続けている。 (c)AFP