【7月25日 AFP】フランスの警察当局は24日、2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)に参戦中のプロサイクリングチーム、アスタナ(Astana)が滞在するホテルの家宅捜索を行った。

 チームに所属するアレクサンドル・ヴィノクロフ(Alexandre Vinokourov、カザフスタン)に血液ドーピング検査で陽性反応が検出されたことを受けた形で、多くのスポーツバックを抱えた捜査員がホテルに到着した時には、既に多くの選手は出発した後だったが、アンドレアス・クレーデン(Andreas Kloden、ドイツ)など何人かの選手とスタッフが残っており、数台のチーム車両があった。

 ホテルでは捜査員がアスタナのチームバスから正体不明のアイテムを運び出す姿が目撃された、現場に居合わせたAFPのカメラマンは、捜査員がホテルのスタッフから受け取ったゴミ袋の中身を調べている姿を目撃している。

 捜査当局は家宅捜索に関し何のコメントも出していない。

 またフランスの税関当局が、トゥールーズ近郊でアスタナのチーム車両に対する捜索を行っていることが明らかになった。

トゥールーズのPaul Michel検事総長はAFPに対し、「車の中には多くのチーム関係者がいた。今は税関職員からの聴取を受けている。それが済み次第、警察が事情聴取を行うことになるだろう」と語り、現地時間23時(GMT21時)頃からトゥールーズ近郊で捜索が行われていることを明らかにした。

第13ステージを制した後に受けたドーピング検査で陽性反応を示したヴィノクロフは、現地時間16時30分(GMT14時30分)頃にホテルの裏口から出て行くところをAFPの記者に目撃されている。(c)AFP