【ロサンゼルス/米国 10日 AFP】自転車レース、ツール・ド・フランス(2006 Tour de France)を制するも、ドーピング疑惑の渦中にいるフロイド・ランディス(Floyd Landis、米国)は記者会見を行い、米国反ドーピング機関(USADA:United States Anti-Doping Agency)の関係者から、7度ツール・ド・フランスを制したランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏に関する情報を提供した場合、ランディスの罪を軽減すると持ちかけられたことを明らかにした。

 ランディスは「その話が出たのは、USADAと私の弁護士が最初に話し合いをした時だった。もし私が、アームストロング氏が何か有罪になるようなことを話すのなら、最も軽い出場停止で済むだろうという提案であった」と話す。

 ランディスはこのような提案は皮肉な考えであり、全ての反ドーピングのプロセスに影響するとの見解を示し、アームストロング氏のドーピングに関する情報は一切もっていないとも付け加えた。

 USADAは、USADAの管轄以外で行われた発表などに対しコメントをしないスタンスをとっているので、すぐにはコメントを発表できない見込み。

 またランディスは「公聴会は、科学的なことや私にかけられている疑惑に関することであってほしい」と10日間に及ぶとみられるアメリカ仲裁協会(American Arbitration Association)の陪審員の前で行われる公聴会でこのアームストロング氏の件が話題に上らないことを期待している。

 ランディスは「私が本当に望むのは3人の陪審員が事実をきちんと聞いてくれることです」とも話した。

 写真は、記者会見に臨むランディス。(c)AFP/GABRIEL BOUYS